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唖ァ〜ア、残念!

梅雨の合間を縫って、南アのすぐ西側の街道を北上するルートを辿り、打ち合わせに出掛けた。先般仕上がった竿の片付けと今後の話をする心積もりだったのだが、仕事にするにはなかなか難しい気配。我が身の情けなさ・腹立たしさに、帰り道は必要以上にアクセルを踏む。チンケな軽ワゴンには無茶な、小1時間の怖いだけの峠道ドライブで、目を付けてた沢に潜り込んだ。

エンジンを切ると、ドッと静寂が押し寄せて来た。

仕事に絡めて話そうと持っていった2本のフライ竿のうちヤワくて短い方を選び、使い古したリールをセットして釣り始める。すぐに反応してきた1尾目をバラシ、直後の2尾目はヤケに引いた。(精々が7寸…??)、違和感と共に寄せたのはコレ。
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「如何にも」なキレイな沢だ。いつかは良い型のアマゴが飛び出す筈と期待一杯で遡行するも、掛けても掛けても派手なパーから逃げられない。小半刻…両手を何度もグ〜パ〜する頃、やっと諦めがついた。浅ましい釣りをしてしまった。

山岳か遠征か、ここらで験直しして後半戦だな。
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by goo_ism | 2011-06-28 11:51 | フライフィッシング | Comments(12)

お山のイワナ

史上2番目に早い梅雨入りだというが、中休みが続く週末にお山に上るというJeepsterさん。単独だってことだから脚は多分あっちか?「おいらも連れてって」と連絡したら即答で「良いよ」って。ラッキー!明け方4時にピックアップして貰う段取りで、麦とホップは程々にして布団に入った。即、熟睡…。

翌朝真っ暗な我が家の前の坂道を、轟音と共にJeepさんのボクスターが上がって来た。驚くべきは2人分のタックルを楽々呑込んでまだ余裕の収納力。恐るべし!ポルシェ。10分ばかりで高速のIC、そこからは西に向かってひた走る。初めての2シ−ター・スポーツで、東名〜東海北陸道3時間の痛快な高速クルーズ。一般道に出てすぐ、Jeepさんはルーフを開けた。ここから1時間半、「新緑の高原をオープンで走る」オマケと言うにはあまりに贅沢な時間になった。

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街道沿いの、昔食堂だったらしきお店で入漁券を買って、地元軽トラを追って林道を上る。すぐ「8キロ先通行止め」の標識があったが前の軽トラはドンドン進む。上るに連れて白い花がチラホラ目につく。雪に痛めつけられて枝は曲がりくねっているが、健気に咲くコブシだ。静岡より2ヶ月以上遅い開花だろう。花や山菜を愛でながら20分程か、峠を上がり切った辺りで路肩が1/4程落ちていたが工事は半ば、問題なく通って間もなく目的の流れに着いた。目につく範囲の沢筋の野原には、山菜採りの富山ナンバーが右往左往していた。通い始めて10余年で初めての経験だ。普段は人の気配の無い高原故、あまり気持ちの良いものではないな。

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かつては湿原だった谷間は周囲全て新緑に包まれている。橋の袂で着替えを始めたら、すぐ向かいの山でカッコウが啼き出した。支度を終え新緑を縫って流れる川を遡行していくと、清冽な水と空気が身体に浸透して来るような気がする。この瞬間の為に生きている、そう思える程気持ちがいい!原生林と水芭蕉は消え果てたが、2次林に守られたイワナ達は元気で居るか?

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川底の色に見紛う白っぽい体色、独特の流れ紋イワナは健在だった。まだ平均サイズは20cmに届かないのが多く釣れたが、腹パンパンに食っていて、梅雨明け頃には見違える姿になるんだろう。8寸に届くか?の1尾をキリに、川辺の上に視線を向けると…、ありました!立派なウド、しかも出盛りが数株。石と草を分けて根元にナイフを入れると、瞬時に清冽な香りが鼻をくすぐった。完璧、これで目的は果たせた。晩酌の「麦ホ」が目の前にチラつく。

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本流(とは言え、沢だけど)に場所を移すと、不調に首を捻ってたJeepさんの愛竿マーベルが立て続けに曲がり出した。極小さい○ナミ・サイズも混ざって苦笑しながら、1尾毎に良い笑顔で釣り上がっていく。私は、やはり川辺の緑が気になってヴェストの背中が重くなるばかり。数も20を超したら、も〜う判らない…。偶然に静岡から来ていた別パーティとの出合いがあったり、熊のものらしき干涸びたデカイ○ンコがあったりで、楽しい時間が過ぎていく。イブニング前の午後4時過ぎ、もう充分。のんびり、ゆっくり帰り支度をして再びオープン・ポルシェに身を任せた。

このプチ遠征から戻って3日経つが、未だ余韻覚めやらず。釣果以上に大事な諸々を堪能させてもらえた、近年で最高に楽しい釣りだった。

最後に今回1番印象に残った表情を、最高のリスペクトを込めて!
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Jeepsterさん、何から何迄ホント〜にありがとうございました。命の洗濯が出来ました。機会があったら、またご一緒させてくださいな。
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by goo_ism | 2011-06-07 22:11 | フライフィッシング | Comments(12)

プライドの造形(カタチ)

春先にこんな記事をブログに上げた。恐らくは世間様の目に触れる事の極少ない、月見草(シュン蘭かも)みたいな竿になる…。何とか少しでも知ってもらいたいものと、開発途中にも関わらずメーカーの許可を(間接的に)得て露出した。あれから2ヶ月。名前の「さつき」が終わり、月が変わろうとしている。何かトラブルでも有りしや?心配になっていた。

本当に月が変わる数日前、塩澤ゴッド・ファーザーから大層元気な声で連絡を貰った。「出来たよ。送るから!」暫く世間話をしながら出来具合を探る。言葉の端々から、(良いものが出来た)という自信が伺えて一安心。
さぁ〜て!どんなもんだ!?腕を撫して待つ。

翌日は朝から落ち着かない。ジレジレ待つ…。午後2時過ぎに待望のチャイム。デカイ箱の奥から、緩衝材に包まれたキャメル色の起毛のライナーが現れた。

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全体像は魚絵師さんのログをご覧頂くとして、ディテールと造形に込めた思いを。暫しお付き合い下さい。

『キャリアを積んだ大人のアングラーに向けて』が開発のスタート地点。余分なものは一切付けたくない。けど、一瞥で『アレ』だと判るアピアランスにしたいから…。
<トロリとした黒塗装&金のティッピングを纏った黒のスレッドで、地味派手のオールブラックス>
<グリップすぐ上にナショナルカラー・赤白でMade in Japanのアイコン>
<金具類はA2017アルミ(Alと銅の合金・ジュラルミン素材)をシャンペン・ゴールド仕上げ>
<薄手に削り出したリングの内側に樹脂リング/(私には縁が無いド・高い)リール脚の傷防止>
<リールシートと前後グリップ・チェックに銘木を使用(バーズアイ・メープルor黒染アッシュ・バールorローズ・ウッド)>
<手に触れる部分には直線や平面がない、オーガニック・フォルム&ボリューム>
<自然に人差し指が落ち着くフォア・グリップのシェープ>
<締め過ぎによるコルク剥離を減らすための、リング・ローレット(意図判る?)>

(因に画像の銘木素材は黒染アッシュ・バール。魚絵師さんのは今ロット白眉の、バーズアイ・メープル也)

と、まあ、こんなとこ。

Fuji製チタンフレームKガイドを備えたブランクは、しなやかだがとてもパワフルなのが良く分かる。サンプル・ロッドからバットパワーが上がった気がするのは気の所為か?手直しなのか?フォアグリップのアルミ・ブッシュの効果か?素人には判らないが信じられない軽さや、バンブー・ロッドのメタルフェルール並の精度(抜く時「ポン!」と音がする)に擦り合せたプットオーバー・フェルール等、かつて1度も手にした事が無いグレードと仕上げに天龍の本気と底力を見た。

誤解を恐れず言ってしまうと、私はこの竿で「魚絵師さん」をカタチにしたかった。真っ黒に金の刺繍は一つ間違えば○●組…、上手く行けばブラックフォーマル。そんなカッティング・エッジを狙った。私もそうだが、自営業なんて半分…のようなもの、どちらに振れても満更間違いじゃないし…。それから、大事なことはオーソドックスなツールであるということ。バットエンドからセットしたリールステム迄の長さは2ハンドで丁度良い設定。魚絵師さんがよく言う『スタンディングでデカ鱒を獲る』為に「腕の延長として使える=肘で支えてジワジワ寄せる」長さだ。故に、ズ〜ッとしゃくり続ける釣りには少し長い筈。まあ、竿の調子もプログレッシブな本調子だから…、Case by Caseだね。

狩野川本流で振るのは叶わなかったが、梅雨が空けたら高山宮川辺りにでも出掛けたくなる、本気でそそられる竿になった。

ペア組むのは高性能な2500〜3000クラスだろうなぁ。




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でも、おいらはこれ!アナクロ爺zi~を、笑わば笑え〜。
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by goo_ism | 2011-06-02 21:43 | design | Comments(11)