<   2008年 07月 ( 6 )   > この月の画像一覧

感慨深い経験

目一杯楽しませてもらった開田高原の夏休み。
瞬きする間に過ぎ去ったようにも思えるし、今だに気持ちの何処かで続いてるような気もする、チョット不思議な2日間でした。例えて言えば小学生の頃の夏休み開け、そんな感じ。

釣りも自然も人との出会いも、想像以上にエキサイティングでしたが、2つの理由で初日に側を通った地震湖のことが頭を離れません。この地形が出来た長野県西部地震、25年前の発生当日、私は木曽の漆作家(問屋?)と仕事の電話をしていました。突然「ウワ〜、ウォ〜〜!」と大声が聞こえ、電話の向こうが騒然とした気配。「地震だ〜」と叫びが聞こえても事態が飲み込めず、程なく事務所にも揺れが伝わって来ました。
湖の立ち枯れの木が、電話越しの地震発生の瞬間を鮮明に思い出させてくれました。

もう一つはあの事故で大事な先輩2人を失っていたかも知れない、という事実。当時はまだ知り合ってなかったんですが、先月木曽・飛騨に御一緒した某田師匠とS藤さん。地震発生当日、2人は土石流と共に消えた濁川温泉旅館に宿を予約して木曽周辺を釣る予定だった事、もし予定通り遠征を実行していれば間違いなくそのまま行方不明!!(瓦礫の下)だった筈・・。この凄惨な筋書きは前日のS藤さんの体調不良によるキャンセルで回避されたと、某田さんから聞いていました。(S藤さんの説明できない能力の賜物、です)
湖下流の土石流堆積現場を見ても、災害の凄まじさは想像を絶しています。どんな事態が起きたのか、いくら想像を逞しくしてみてもイメージできず、心震えるばかりでした。
不思議な能力の無い私には、自然に対して謙虚になるぐらいしか生き延びる術は無いことを思い知らされた、という所でしょうか。ここ静岡からは北西に向かって手を合わせる事しか出来ませんが、何故か心に残る経験でした。
[PR]
by goo_ism | 2008-07-28 16:47 | フライフィッシング | Comments(13)

「開田の夏休み〜Ⅲ」

行き着いた先は林道と呼ぶには立派な道路。路肩に車を止め、登山道を登ります。アッ、熊鈴を忘れた・・・、準備万端。沢筋を降り、背丈程のクマザサを掻き分けて川への道を辿りました。尾根から沢また尾根、いかにも「出そう」な筋。緊張したまま熊鈴を振り鳴らし、yamaaruki world Tさんに遅れないように懸命に歩くうち、どうにか沢筋に降りられました。まづは一安心・・・、かと思ったら本番は此処からでした。Tさんは再び山肌を登り始めました。
e0143892_21282515.gif

こんな感じの草付斜面を、木の根や灌木で3点ホールドしながらトラバースして行きます。沢歩きの勘が戻って来て、怖さも忘れて身体が先へ先へと動き出す頃やっと、落差のある滝の上の入渓点に着きました。
e0143892_2135979.jpg

余裕のTさん、バテバテの私、釣る気満々のカズさん、3人3様です。お二人は、この川初体験の私に最初のポイントを譲ってくれました。水温が低く、午後から活性が上がると聞いていましたが、1投目の緩い巻き返しから焦れったくなるほどゆっくり最初の1尾が出て来ました。姿を現してから毛鉤を銜えて沈む迄、恐らく5秒程・・。こちらも思い切りゆっくり掛けたにも関わらず、取り込もうとした30センチ手前で流れにポチャリ。綺麗な魚体が泡喰って石裏に帰って行きました。Tさんはガイドに徹してくれ、私達に釣らせようとなかなか竿を振りません。感謝しつつも多少のプレッシャーの中、暫くは捗々しい釣果も無いまま高度を稼ぎます。何度かの休憩の後、「去年ここで連発したね」とカズさんがいったプールで一気に形勢が変わりました。岩盤と岩の間を流れる水底に幾つも影が見えます。私に・・、不発。変わってカズさん。1流し・・、2流し・・・、ポイントと思しき当たりを過ぎた毛鉤に猛スピードで良型が飛び出して来ました。続いて上の流れ、私のエルクにまるで喧嘩を売るような勢いで更なる良型。
e0143892_2292114.gif

立派な尾鰭。
e0143892_22103436.gif

厚い胸板。
前日の魚とは明らかに系統が違って見えます。確かに水系は違いますが、ここまでの違いには戸惑ってしまいました。原初の違いか人為に因るものかは分りませんが、このタイプからヤマト岩魚っぽい魚体迄、幾つかの変異が見られました。どの魚もしっかり太って、小気味良い引きで竿を絞ってくれます。次々とアタックしてくる良型岩魚、涼しげな小滝、渓を塞ぐコメツガの倒木、コマドリのさえずり・・・。気持ちの良い、心と身体の澱をみんな洗い流してくれるような最高の流れ。時間を忘れひたすら釣り上った先の一際高い滝が終着点でした。流れへの敬意と感謝のつもりで、出来る限り丁寧にループを作って滝壺奥に数投。最後のドラマってやつは起きませんでした。
川通しで入渓点に戻る道すがら、久しぶりの充実感に頭は麻痺したようにハイになっていました。疲れた身体を前に前に引っ張ってくれたのは、この渓の精気だったのかも知れません。
帰りの林道に1本のオオシラビソが立ち枯れていました。それを見上げて、この流れが変わらずにある限り何度でも回帰したいと切実に思いました。
e0143892_226824.gif

[PR]
by goo_ism | 2008-07-26 22:40 | フライフィッシング | Comments(6)

「開田の夏休み〜Ⅱ」

ビールの程よい酔いに任せて、前夜はいつの間にか深い眠りについてました。窓は開け放したままカーテンだけ引き合わせてあったようで、流れる水の音が目覚まし。皆も起きて来て朝の挨拶を交わしつつ外へ出てみると、すぐ脇に小さな沢が流れています。「居るよ」という誰かの声に目を凝らすと、踝ぐらいの澄んだ流れに小さな岩魚が見えました。こういうのは、ホント、心から嬉しくなります!
e0143892_2121615.gif
(Photo:カズさん)
芽生えたばかりの蕎麦畑、秋の始まりには白い花でいっぱいになるんでしょうね。私が狙っている間、山は雲に包まれて姿を見せて呉れなかった。普段の行い、心掛けの違いでしょうか・・・。
釣り2日目は前日とは違う溪に。カズさん・yama-wさんからは「大分歩くよ」と言われていました。昨年から歩き始め、以前よりは体力が戻ってるとはいえ内心は(とっても)不安です。とにかくお二人に迷惑を掛けない範囲で付いて行こうと心に決めました。
e0143892_21321284.gif
出発前に互いの健闘を願って記念撮影。
左の2人は先日出たばっかりの潮系毛鉤雑誌にバッチリ載ってます。奥さん、凄い魚釣ってます!是非雑誌(Salt Flyfisher)でご覧下さい。
バカ旨の朝食を済ませ、昼のおにぎりを貰って、何となく思いを残しつつ宿をチェックアウト。(又来年・・)小1時間、何所をどう走ったのか分らないまま、川を渡り林を抜け・・・。どうにか溪の入り口に着きました。
[PR]
by goo_ism | 2008-07-25 21:52 | フライフィッシング | Comments(4)

「開田の夏休み〜Ⅰ」

関東迄梅雨開けが発表された連休初日、カズさんに誘って頂いていた開田高原での夏休みに出発です。今回の遠征は宿泊から現地情報、一緒に釣らせて頂くエキスパートの方との連絡やアレンジ、更には脚(車)まで全てカズさんにオンブに抱っこで、申し訳ないを通り越した大名旅行。明け方4時に拙宅に寄って頂いて、塩の道〜中央道〜R19という普段とは少し違うルートで木曽に入り、2日間お世話になるプチビラ MTおんたけまでは4時間強の道程でした。到着早々カズさん旧知のyamaaruki world Tさんと釣り仲間のHさん・横浜からのMさんご夫妻との御挨拶もそこそこに、トータス松本をイケメンにした感じのペンションのご主人が煎れてくれた、コーヒーを飲みながら2日間のスケジュール調整。私たちはTさん・Hさんと御岳の南西を釣る事になり、9時過ぎ、ジリジリと陽が焼き出した御岳に向けて出発しました。

どこをどう通ったのか、小1時間でポイント近くに到着。先年の大地震(噴火かな?)の土石流でできた地震湖脇を通った際は、どこがどうなってこれがあるのか全く分らず、ただ自然の脅威に圧倒されるばかりでした。
e0143892_2152739.gif

今は静かに水を湛える湖面には時折小さな波紋が広がり、悠然と泳ぐ魚の姿も見られますが、この水を塞き止めた想像もつかない膨大な量の土砂の下には、いくつもの集落と尊い人命が埋まっていると聞き、言葉もありませんでした。ただただ、合掌あるのみ・・・。
それでも能天気な釣り人は、ポイントへ着くとひたすら上を目指します。
e0143892_2116377.gif

吹き出す汗も日陰ではスゥ〜っと引き、手が痺れる程冷たい水も大層心地良い。下界のストレスが汗と一緒に沁み出して行くのを感じますが、どっこい、魚はシビアです。さすがに渓流釣り銀座、開田高原。最初の1尾が掛かりません。ガイドしてくださるHさんも、小振りな岩魚を釣った後は苦戦しているようです。前になり後になり2時間程釣り上がり、Hさんが早めに諦めた巻き返しに毛鉤を浮かべた2投目に、やっと今日の1尾目が姿を現しました。
e0143892_21254686.gif

野武士のような岩魚、丁度8寸。掛けた直後、岩陰に潜ろうと引き込んだ強力からはもっと大きなサイズを予想させた、素晴らしいコンディションの魚体です。Hさん、私が釣れなくて相当ヒヤヒヤしていたようで、自分の事のように喜んでくれました。私としてはこの魚以上にHさんとの出会いが嬉しい瞬間でした。(良い仲間が釣(連)れたよ〜)
e0143892_2133355.gif

果たしてネイティブかは分りませんが、完璧なワイルドフィッシュ。先月の木曽日帰り釣行でもこのタイプは1尾釣れただけ。たった1尾ですが、満足して川上がりの時間を迎えました。
・・・が、ここでプチトラブル。カズさん・Tさんコンビが集合地点に戻って来ません。別の小沢で時間を潰し(遊ばれました・・)、車の所で待つ事2時間、でも戻りません。仕方なく西野のC&Rエリアで待つことにして転進です。エリアではデカイアマゴが底石でヒラを打つのが見えますが、拙い腕では引っ張り出すのも叶わず、瀬にドライフライを放りながら小さい岩魚を拾っていきます。イブニング前に合流したカズさん達は退渓地点を間違えたとの事、事故を心配しましたが無事で何より。その後暗くなってもドラマは起こらず、木曽の1日目は暮れて行きます。
e0143892_21504387.gif

ペンションで用意してくれていた当日最後のステージは、芝生の庭での本物!飛騨牛バーベQでした。食べて、呑んで、素敵な人達と語り合う頭上には、「明日も暑いぞ〜!」って言うような、澄み切った夜空が広がってました。(ブレボケ写真が残念・・)

(疲れました。2日目は別稿、つづけます・・)
[PR]
by goo_ism | 2008-07-23 22:08 | フライフィッシング | Comments(11)

大苦戦

昨日のブログをアップしてからいくらも経たない頃、釣り仲間からのTEL。
「奥飛騨のお山の上も人だらけだよ〜!」完全に出遅れですね。今年は諦めるか・・・。
気持ちの持って行き所がないんで、散歩がてら近くの里川へ行ってみました。
#3の竿とリール、ゴミフライボックス、Ginkは忘れずに。あとは・・、まぁいいかと。

川へ着いてリールをセットしてみたら、ティペット部分が無い!
多分0.6のテーパー部・・、仕方ない。フライは・・、ユスリカが無い!!
出来るだけ細身の蜉蝣パターン#16。でも、釣れねぇんだ、これが!!!
ジャレ付いてくる魚は3〜4センチ、着水と同時にパチャパチャ出るけど、掛かりませ〜ん!
たま〜にノッテも途中でポロリ・・。気分転換にスペイの練習。これも、難しい。
小1時間。さすがに、飽きた・・・。

対岸際の比較的安定したライズに、クリップルを付けて一投。・・、ポチョ。・・!
e0143892_13255264.gif

手許まで寄せて来るのに、こんなに緊張したのは今シーズン始めてです。
息を止めて寄せたオイカワ約10センチ。物凄く長い数秒間でした。
e0143892_13313287.gif

写真に撮ってシゲシゲ見たなんて初めてです。オイカワってこんなに綺麗なんですね。
端が黒い背中の鱗、透けたオリーブの肌、銀鱗。感動的な意匠です。
[PR]
by goo_ism | 2008-07-14 13:39 | フライフィッシング | Comments(10)

手慰み・・

なかなかタイミングが合いません。釣りに行きたいなぁ〜・・・。

奥飛騨のお山の上はもうすぐオロロの季節。梅雨明けワンチャンス狙い、かな。

手慰みにランディングネット作り。手前の柄の長い方。本流で使うのよ。
e0143892_1305146.jpg


「石から降りずに魚が掬える」、コジツケの全長51センチ。ハンドルはニレ瘤材。

裏には尺〜40cmのメジャードット。(作ってみたは良いけれど、所詮イロモノ、ゲテモノ?)

下はアマゴ27ネット。こいつのフレームそのまま、ハンドルを延ばしました。

木部製作日数(接着〜削り)は2日、オイル塗装が6〜7回。自分用はいつもこんなもんです。

長いメープル単板、使い切っちゃいました。タモづくりは当分お休み、かな?

某田さ〜ん、ネット早いとこ編んでやぁ〜!!

(中に鎮座してるのはカズさんのエントリーに出てたイワナ、そしてアマゴ。結構可愛いですよ。)
[PR]
by goo_ism | 2008-07-13 13:43 | フライフィッシング | Comments(10)